合理的マインドの落とし穴(ジャータカ物語シリーズ)

透明な心の世界へ-催眠療法士(ヒプノセラピー)・鹿島光洋のメッセージ-竹林
竹 藪

インドの古いお話に

“ジャータカ物語”というものがあります。

ジャータカ物語には547のお話しが収められています。

今日は、その中から1つのお話をご紹介します。

ヒマラヤ山の中腹に広大な竹の森がありました。

その竹藪の中で、

鳥や獣がそれはそれは仲良く暮らしていました。

ところが、ある日大変な風が吹いて

竹と竹が擦れ合って、摩擦の熱で火がつき

一気に広がってしまいました。

鳥たちも獣たちも、

もうただただ戸惑うばかりでした。

そんな中、

一羽の小鳥が空高く舞い上がって辺りを見渡し、

ヒマラヤ山のふもとにある、満々と水を蓄えた池を見つけて

そこへ飛んで行きました。

そこで、身体一杯に水で濡らして

竹藪の上に戻ってきて、

火の上から羽を打ち振ってしずくを下に落としました。

そしてまた、山のふもとの池に飛んで行きました。

これを何回も何回も繰り返しました。

何度も繰り返してもう、

疲労困ぱいで目も充血していましたが、

それでもそれをやめませんでした。

その姿をご覧になっていた仏様がこう言いました。

「鳥君、きみの小さい体で運んできた水ぐらいで、

この燃え上っている火を消すことができると思っているのか」

それに対して鳥はこう答えました。

「消えるか消えないかは分かりません。

けれども、今日まで私共を住まわせてくれた竹藪さんが燃えています。

これは、せめてもの私の恩返しなのです。

そして、私と仲良くしてくれた鳥や獣たちが右往左往している。

これは、この仲間たちにしてあげられる私の友情なのです。

消えるか消えないか分かりませんが、どうぞお引き取り下さい」

と、言い終わるやいなや鳥はまた飛び上がって

また池の方に飛び去って行きました。

この姿をご覧になった仏様が、

にっこりと微笑んで何かを口ずさんで祈って下さりました。

すると、みるみるうちに空の一角に黒い雲が湧き出て来ました。

それが空全体を覆い尽くした。

すると、たちまち泰然たる豪雨が降り出しました。

そして、竹藪の火は鎮まったのでした。

(筆者の独り言)

世の中の流れとして、

合理化を追求することは

効率、経済性、そして生産性などを向上させる

良いことと思われがちですが、

果たしてこれを全のことに当てはめても良いのでしょうか。

少なくとも、

人が抱える心の問題を解消することには

当てはまらないことだと考えます。

現在、日本の精神医療は

薬物療法が主流です。

薬も1つの大切な手段でありあますが、

たとえどんなに良薬が開発されたとしても

薬だけでは人の心が根本的に癒されるとは思いません。

人の心は、合理的な領域とは

別なところにあるのだと思います。

それだけに、

セラピーやカウンセリングといった分野の

重要性を改めて認識するところです。

また、日常生活においては

合理的な考えに流されて、人の心をないがしろにせぬよう

自らの心の持ちように気をつけたいものです。

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目 次
DAY 1:  誰にでも生まれてきた意味がある?
DAY 2:  実は、毎日誰でもヒプノを体験している!?
DAY 3:  潜在意識の秘密
DAY 4:  催眠術ショーのからくり
DAY 5:  みんなが知らないヒプノセラピー~主な方法について
DAY 6: ヒプノセラピーでできる、3つの素晴らしいこと
DAY 7: さて!あなたが生まれてきた意味は・・・
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