年齢退行療法とは?

潜在意識に入ってしまった感情や感覚は意志に反し一方的に様々な影響を与えてきます。その中でも、ネガティブな感情による影響は自分を苦しめる辛いものとなります。それがいわゆる“トラウマ”です。

それは、大人の自分が頭で解っていても、なかなか解消されるものではありません。それを解消するためには、潜在意識の中に入っていって実際にそのネガティブな気持を感じてしまった場面で、その時傷ついた過去の自分の気持を変えなければ根本的には解消できないのです。

潜在意識にいろいろな感情や感覚が入りやすいのは主に子供の頃です。年齢が小さければ小さいほど、子供の気持を大人が理解できないことが多くあります。小さい頃に特に大きな出来事もなく、普通に育ってきたと思っていたとしても意外なところに問題の原因が見つかることもあります。それは、大人にとって良かれと思ったことであっても、子供にとっては迷惑なこともあるからです。大人になった自分はもう、子供心を表面的には忘れてしまっているわけですが、実際子供は何気ないことで傷ついてしまっているということはよくあるのです。

また、子供の頃に経験しておかなければならなかったことを何らかの事情でできなかった場合には、大人になってから別のものでその感情を満たそうとする傾向にあります。そのことが原因で人間関係にトラブルが生じる場合などもあるのです。

いずれの場合においても、催眠状態で過去の自分に戻って潜在意識の働きを利用し、入ってしまったネガティブな感情を取り除いたり良いものに書き換えたり、そして不足しているものを補っていくことで潜在意識からの影響が変わり、大人の自分が変化していけるのです。

このように、潜在意識の中の根本的な原因を探し出し、その感情や感覚を変容させることで問題の軽減を図っていく方法が年齢退行療法です。