仏教における「引き寄せの法則」(薬師寺シリーズ15回目)

透明な心の世界へ-催眠療法士(ヒプノセラピー)・鹿島光洋のメッセージ-玄奘塔
薬師寺 玄奘塔

薬師寺に代表される法相宗には、

「唯識論(ゆいしきろん)」という学問があります。

昔は今と異なり、仏教の「宗派」には、

「学派」や「スクール」という意味がありました。

ですから、

唯識論にも心理学的または、哲学的な

学術的な側面があります。

唯識論の

「唯」は、“それだけ”という意味で、

「識」は“心の働き”という意味です。

しかし、物質を否定しているわけではなく

心の働きが、”物の存在”を決定しているという考えです。

今日は、先日からお伝えしている

「引き寄せの法則」を唯識論に関連させて

私なりにお伝えしようと思います。

まず、唯識論には

八つの「識(心の働き)」があると記されています。

眼識、耳識、鼻識、舌識、身識の五識に加えて、

顕在意識、末那識(まなしき)、阿頼耶識(あらやしき)の八つです。

今日、この中で注目するところは“阿頼耶識(あらやしき)”です。

「阿頼耶識」はフロイトの精神分析論で言うならば、

“無意識(潜在意識)”にあたります。

阿頼耶識の「阿」は“無限大”という意味があり、

「頼耶」とは“蔵”とか“入れ物”という意味です。

ヒマラヤ山脈の「ラヤ」も同じ“入れ物”の意味であり、

「ヒマ」には“雪”という意味があることから

ヒマラヤという言葉が意味することも理解できると思います。

さて、唯識論では、「現行(げんぎょう)」したことが、

「阿頼耶識」に「種子(しゅうじ)」として「熏習(くんじゅう)」される

と言われています。

そして、これが繰り返されます。

「現行(げんぎょう)」とは、

“体の行為”、“言葉の行為”、“心で思う行為”の三つのことを言います。

そして、「種子(しゅうじ)」とは、

いろいろな現象を起こさせる可能性のことですが、

私たちの“感情や感覚”と置き換えても良いかと思います。

最後に、「熏習(くんじゅう)」ですが、

これは香りが染み付くように“潜在意識の中に定着する”ということです。

まとめると、

「現行したことはが、阿頼耶識に種子として薫習される」の意味は、

“行った行為は、潜在意識の中に感情や感覚としてしっかりと定着する”

ということになります。

そして、これが繰り返されるということです。

9月5日の「引き寄せの法則」もっと詳しく(1)の①~⑥の流れをご覧ください
http://ameblo.jp/opensesame003/entry-11347091199.html

良く似てますよね。

唯識論は、古代インドの仏教僧である

世親菩薩(せしんぼさつ 300年~400年頃)の著作

「唯識三十頌(ゆいしきさんじゅうじゅ)」に端を発します。

現代の精神医学や心理学における潜在意識(無意識)の理論は、

19世紀後半から20世紀にかけて

フロイトやユングから始まるとされていますが、

4世紀や5世紀にはそれに相当する理論が既に

書き残されていたことは驚きですね。

オープンセサミの無料メールセミナーの登録は、 こちら↓

https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=131133



目 次
DAY 1:  誰にでも生まれてきた意味がある?
DAY 2:  実は、毎日誰でもヒプノを体験している!?
DAY 3:  潜在意識の秘密
DAY 4:  催眠術ショーのからくり
DAY 5:  みんなが知らないヒプノセラピー~主な方法について
DAY 6:  ヒプノセラピーでできる、3つの素晴らしいこと
DAY 7:  さて!あなたが生まれてきた意味は・・・
Pocket